原因
太りやすくなるのは基礎代謝の低下が大きな原因です。基礎代謝とは、人が生命活動を維持するのに必要最低限なエネルギーのことで、1日の消費エネルギーの約60%を占めるといわれています。
基礎代謝が落ちる大きな原因は栄養の偏り、腸内環境の乱れ、筋力の低下です。
栄養の偏り
食事で摂ったエネルギー源がエネルギーに変わるまでに、実に様々な栄養素が使われています。
まず血液を作るためにタンパク質、鉄、銅、葉酸、ビタミンC、B6、B12が必要です。
血管の中が脂でべとべとになっていたらうまく栄養素を運ぶことができません。酸化した油を還元してくれる抗酸化物質として、ビタミンA、C、Eが強力して働いてくれます。道路がガタガタだと車はうまく進めないのと同じです。
オメガ3系脂肪酸はドロドロ血をサラサラにして血液の通りを良くしてくれます。渋滞が起きていても車は前に進むことができません。
最後にクロムという栄養素が入ると、インスリンというホルモンによって糖が細胞の中に入っていきます。
そこでゴールではありません。細胞の中まで入ってきたエネルギー源をエネルギー(ATP)に変えるために必要な栄養素が、ビタミンB1、B2、B6、B12、ビオチン、ナイアシン、パントテン酸、コエンザイムQ10、Lカルニチン、カテキン、αリポ酸です。
わたしたちの体の中ではこれらの栄養素が毎日使われていますが、普段の食生活でこれらすべての栄養素を摂取することが難しいのが現状です。そのため、マルチビタミン・ミネラルのサプリメントが世界中で売られているのです。
対策
基礎代謝を上げるために必要なマルチビタミン・ミネラル・植物性栄養素を摂りましょう。また、理想の筋肉を効率良く作るためにプロテインを取り入れるのも良いでしょう。
腸内環境の乱れ
腸内環境とデブ菌、痩せ菌について
肥満の人はファーミキューテス門の細菌が多く、バクテロイデーテス門の細菌が少ない傾向があります。ファーミキューテス門は、食べ物のカスとして排便されるものからも過剰に栄養を吸収するため、食べものから必要以上にエネルギーを取り込み体に脂肪として蓄えてしまう働きがあることからデブ菌と呼ばれています。一方バクテロイデーテス門は、短鎖脂肪酸をつくり出すことで食べ物から脂肪となる栄養の吸収を抑え、脂肪燃焼を促すため、痩せやすい体になることから痩せ菌と呼ばれるのです。
腸内環境の最新研究:アントシアニンの効果
アントシアニンは強力な抗酸化物質であり、多くの植物性食品、特に色の濃い果物や野菜(例えば、ブルーベリー、紫キャベツなど)に豊富に含まれています。最近の研究では、アントシアニンが腸内細菌叢に与える影響について興味深い知見が得られています。
- 腸内細菌叢の多様性の増加 アントシアニンは腸内細菌叢の多様性を高める可能性があります。多様な腸内細菌叢は一般的に健康と関連しており、特に代謝健康に重要です。
- ファーミキューテス門とバクテロイデーテス門のバランス アントシアニンを摂取することによって、ファーミキューテス門とバクテロイデーテス門のバランスに変化が生じることが示唆されています。特に、アントシアニンはバクテロイデーテスの割合を増加させ、ファーミキューテスの割合を減少させる効果があるとされています。この変化は、健康的な腸内細菌叢の構成に寄与し、肥満や代謝症候群のリスクを低減する可能性があります。
- 短鎖脂肪酸の産生 アントシアニンを摂取することで、腸内細菌は短鎖脂肪酸をより多く産生することがあります。短鎖脂肪酸は腸の健康を促進し、全身の炎症を減少させる効果があります。
対策
腸内環境を整えることに特化したアントシアニンや乳酸菌の摂取、乳酸菌のエサとなる食物繊維の摂取が効果的です。
筋力の低下
- カロリー摂取量の管理
- ご自身の基礎代謝を調べましょう。1日で消費するカロリーのうち60%は基礎代謝です。(目安:男性で1500kcal、女性で1100kcal 出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」)
- 1500kcalの男性の場合、運動量によって変動しますが、基礎代謝以外の活動代謝、食事誘発性熱産生とあわせて2500kcalほどが1日で消費されています。基本的にはこれ以内のカロリーの摂取に抑えた場合、痩せていきます。必要なカロリー計算のおすすめサイト
- 体重を減らすためには、消費するカロリーよりも少ないカロリーを摂取することが重要です。
- 食事の量を少し減らす、または高カロリーの食品を低カロリーで栄養価の高い食品に置き換えることが効果的です。
- ご自身の基礎代謝を調べましょう。1日で消費するカロリーのうち60%は基礎代謝です。(目安:男性で1500kcal、女性で1100kcal 出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」)
- 定期的な運動
- 週に数回の運動を取り入れることで、より多くのカロリーを消費し、筋肉量を増やすことができます。
- 有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせると効果的です。
理想のボディラインのための運動と姿勢
1. 運動と筋肉の関係
筋肉は、私たちの体で最も多くのエネルギーを消費する組織です。これは、筋肉が基礎代謝に大きく貢献しているためです。筋肉量が増えると、安静時のカロリー消費も増え、より効率的に脂肪を燃焼できるようになります。
2. 日常の姿勢の重要性
立つ、座る、歩く際の姿勢が体に与える影響は計り知れません。良い姿勢は筋肉のバランスを整え、不要な緊張や痛みを防ぎます。背筋を伸ばし、肩をリラックスさせ、頭を高く保つことを意識しましょう。
運動初心者におすすめの10分エクササイズ
もし今まで運動をあまりしてこなかったとしても心配はいりません。自宅でできる以下の10分間のエクササイズで、筋肉に刺激を与えることができます。
- スクワット(3分)
- 脚の筋肉を強化し、基礎代謝を向上させます。足を肩幅に開き、膝がつま先を超えないように気をつけながら、15回×3セット行いましょう。
- プランク(3分):
- インナーマッスルを鍛えます。まずは20秒間保持し、徐々に時間を延ばしていきましょう。
- 腕立て伏せ(3分)
- 上半身の強化に効果的です。膝を床につけた初心者向けのバージョンから始めると良いでしょう。15回×3セットから始めましょう。
理想のボディラインを手に入れるためには、筋肉をつけることが鍵です。これにより基礎代謝が向上し、より効率的に体重管理ができるようになります。そして、日常の姿勢にも気を配ることが重要です。
まとめ
上記の理由から、栄養の偏り、腸内環境の乱れ、筋力の低下それぞれの原因に対応することで太りにくい体質を手に入れることが可能です。
きちんと理論を知れば、若く健康な理想の体を作ることは可能なのです。
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